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「君の登場を待っていたからだよ」 [フィクション]

「御社にきて数か月経ちますが、あちこちに課題が山積みでたなざらしじゃないですか!一体何故こんなになるまで放置しておいたんですか?!」

「何故か、だって?それはだね・・・」

「それは?」
「君の登場を待っていたからだよ」
「・・・はい?」
「この問題は、君のような優秀な人材に解決されるのを待っていたのだよ。真打ち登場、というわけだ。時代は君を待っていた」
「何を・・・」
「じゃ、よろしく頼んだよ」

「ふざけないでください!僕は真面目に訊いているんです」
「こちらも真剣に回答しているのだがね」
「え・・・」

「君からすれば、問題だらけの職場だろう。だが、これでも、我々は日々努力し、毎日必死でやってきた結果なんだよ。君からすれば穴だらけだろうが、これでも、我々はもっと酷い状態から必死に這い上がってきたんだよ。それでも、問題は山積みだ。哀しいかな、これが我々の現在の実力なんだよ!」
「・・・」

「自分たちの会社を、自分たちの仕事を、誰よりもよくしたいと何より我々自身が思っている。同時に、その実力が自分たちにないことも思い知らされている。だから、わざわざ外部から人を呼んだんだ。自分たちに力があれば、この手で自分たちの大事な職場を守り、育てていくことができるのに。何より自分たちの大事な会社を他人に任せなければならない、その悔しさが君にわかるかね!」
「それは・・・」

「・・・満足な答えになったかね」
「・・・」
「それじゃ、お手並み拝見といこうか」
「・・・え?」

「言っただろう?我々の手に余るから、君を呼んだんだ。その手腕とやらを見せてもらおうじゃないか。覚悟はできているんだろう?」
「・・・そ、そんな・・・」


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ともたろう

私の会社は人事異動が多くて、1箇所に2、3年しか居られないんですね。毎年、部署の1/3くらい入れ替わりになります。
そんななか、自分を残して周囲が総入替えになったことが、今まで2回、ありました。つまり、
「あちこちに課題が山積みでたなざらしじゃないですか!一体何故こんなになるまで放置しておいたんですか?!」
と言われたことが、2回あったんですよね。

彼らと入替わりで異動していった諸先輩方と全力で頑張ってきたのに、何も知らないお前らが、それを否定するか?!とワタクシが激怒したのは言うまでもなく…

あぁ、次はこういう切替えしをしてみようwということで、nice! をば。(笑)
もしかしたらMishikaさんの書きたかった内容とは違うかもしれないんですが、毎回、ツボを押されまくりですw
by ともたろう (2007-06-23 13:37) 

Mishika

>ともたろうさん
いえいえ、ありがとうございます。^^
実際に私もそういう切り返しをしてますしw。
# 「いかんせん力不足で・・・だからあなたのような優秀な方が
# いらっしゃるのは心強いです。^^
# じゃ、これもお願いしますね」みたいな。(笑)

実際のところ、こういう外野的な台詞を言われることはままありまして。
じゃ、実際にそういう方が実績をあげたか、というと、まぁ疑わしいなぁと思っていたりします。(苦笑)

外野が何を言おうと、やっぱり当事者としてその場に臨んでいる人にかなうものではないと思っています。
# というか、「やれるもんならやってみな」と思いながら
# 笑ってたりしますからw。(<性格悪)
by Mishika (2007-06-23 19:49) 

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