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むかしばなし。 [仕事]

以前にいたプロジェクトで、自分の担当部分を外部の会社に引き継ぐことになった。
その部分は、他モジュールからの流用で自分もそんなに開発作業をしたわけではないのだが、それでも設計資料をまとめて引き継ぎをした。
設計資料の中には、客先要件から機能を整理してまとめた状態遷移表があった。全体を把握できる概要レベルのものではあるが、そういった概要を把握できるものがなかった。作った状態遷移表は機能は網羅しており、それに基づいてテストを設計できるレベルにした。

その際、プロジェクト内で資料をレビューして内容的にも問題ないことを確認して相手先に引き継いだ。
プロジェクト的としても設計資料と位置付けてもらった上でのことだった。
その引き継ぎ自体はそれなりに上手く行って、その後も相手先とのやりとりは続いたが前提も共有されて上手く行っていた、と自分は思っている。
この話自体はここで終わり。

プロジェクト内には自分の先輩に当たる人がいたのだが、その人もその資料のレビューの際にはいた。というか、作る前に相談して”いいんじゃない”と言ってくれていた。その時は資料の有効性に納得して賛同してくれたのだと思っていた。

時間が経過して。
プロジェクト内にいる別の人がテストを設計することになった。その人はあまり仕事ができる人ではなくて、その前のプロジェクトのころから、前述の先輩に色々相談したり、指導されたりしていた。

そのテストの設計の際にも相談というか指導されていた。もう一人担当の隣席でよく世話を焼いていた人がいて、二人がかりで指導しているような格好になっていた。
自分は過去の経歴上テストの設計関連のスキルがあったので、先輩からはレビューとか相談に乗ってもらうことになると言われていた。なので、自分もそのつもりではいた。

テストのドキュメントができたとのことでプロジェクトでレビューが開催された。まあ、使えるものじゃなかった。
対象のソフトはそれなりに多機能だったので、テスト実施の方向性なり戦略なりを決めてテスト範囲を決めてテスト項目を決めないと到底やりきれない量になることは明白だった。
だが、その担当の人は元から目的やら方針やら戦略やら、というのが自分として定めきれない人だったので、ドキュメントもそんなドキュメントになっていた。
作った人がポリシーを決められないのであれこれ取り込んで、二人からあれこれ言われたものをそのまま取り込んだ結果、到底やりきれない量のテスト項目が出来上がってきた。

そもそもやれない内容なのでそのテストはできない。でもテストはしなければならないのでどうしようか、という相談がレビューを打ち切ってされた。
自分も、短い期間でできる内容でテストをするためのアイディアを出したりした。その際に、前述の状態遷移表を使ってテストすることをアイディアとして出したと思う。
そのとき先輩は「こんなわけのわからない資料を使うんじゃなくて・・・」と返した。

ああ、そうか。とすっと納得した。
この人、私が作ろうとしたものに対して本当にいいと思ったわけではなく。自分にとってはどうでもいいことだから、"いいんじゃない"と言っただけか。やるって言ってるし実害はないから。愛想がいい人だから自分が勘違いしただけか。
「そう思ってたんならその時言ってもらえれば。無駄なことしなくて済んだのに」と何の感慨もなく返した。何かその後色々言い繕っていたっぽいけど、あれは何でだろう。

その後、担当の人の隣席の人が検討中の経緯や考え方を話した時に「三人でこのテストで行こうと決めたので」的な話をしたこともあり。
「じゃあ、三人で決めたんならそれでいいんじゃないかな」とあっさり返して、自分的には話を降りた。実際、三人でそれでやると決めて三人で実践する以上、私は何もすることもないわけだし。


その後もなんやかや二人が話していたような記憶もあるが、自分的には話は終わっていたので、よく覚えていない。既に終わっているのに何で話をしているのか不思議に思って内心首を傾げていた程度だと思う。

そのMTGはプロジェクトリーダーが、「時間もないから状態遷移表使ってテストをやる」という方針を出して終わった。
実際のテストはその後も三人で検討したりしていたが、他の業務などもあり、結局当初のねらいだったソフトの品質を保証するというようなものは実施されなかった。状態遷移表を使ってテストすることもなかった。


愛想のいい人だから勘違いしてたけど、相手にとって自分は雑魚だったんだよね。なんてことを思い出した。
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Mishika

> winona-0725さん
ありがとうございます。

by Mishika (2015-10-25 00:26) 

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