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むかしばなし。 [ふと思ったこと]

自分が新入社員の時、新入社員でグループワークであるテーマについて自分たちで調べてプレゼンテーションを行う、という研修を行った。
結果から言うと、失敗だったと思ってる。
一応、プレゼンテーションは行って、合格という扱いにされた。ただ、これ以上研修を伸ばせない、伸ばしても仕方ない、という状態だった。

何が問題だったかというと、計画作成にものすごく時間がかかった。自分たちでスケジュールを立てて進めるというものだったのだが、計画を作って指導の社員に見せても、実現性のある計画になっていないということでNG -> 作り直しの繰り返しで、2か月の研修期間の1カ月を経ても計画が出来上がっていなかった。

タスクを具体的に、わからなければ訊きに行って、考えろ、などのアドバイスをされ、自分たちでも実践したつもりだが、どうしても実現性のある計画とは認められない。そのうち、モチベーションは下がり始め、それでもできることをやろうと、各自が勝手に動き始め、全員がばらばらに動き始めた。
研修の指導担当の社員や、見かねた他社員もアドバイスをしたりしたのだが、社員同士も連携もしていなかったので、新入社員が思い思いに動く状況をむしろ煽った結果となった。

終わった後、元々期待されていたであろう新入社員同士の連帯感や自力での仕事の進め方の把握といったことは達成できるものにはなっていなかった、と思っている。


この原因は、そもそも、新入社員が「何かを達成するためには何をどう進めるか」そういったことの経験がなかったからだと考えている。
具体的なタスクだの、計画だの、質問だの、そもそも何かを成し遂げる、ということを知らないのだから、考えたところでわかるはずがない。考えたところで所詮机上の空論しか作れない。
だから、そもそも新入社員にやらせるべきだったのは、仕事自体を経験させ、「仕事とは何か」を実体験させることだった。

研修担当が想定していたのは、自分の頭で考えたかはともかく、仕事自体を実感している新人。一方、新人はそんなことも把握してなかった。
だから、指導担当は、計画が具体的に落とし込めないのは、新人が考えようとしていないからだ、という結論に達する。一方、新人は考えてはいるものの、必要十分に考えるためのそもそもの材料や落とし込むということ自体が理解できていない。
結果、指導担当の「考えろ」というある意味まっとうで、ある意味的外れなアドバイスは、新入社員をあらぬ方向へ背中を押す結果にしかならなかった。

そんな経験があるので、やる気があれば何とかなる的な発想は、意味がないと思っている。下地や経験が不十分でもあるならいざ知らず、知らないものはどうしようもない。
求められている状態を実感させなければ、解決しようがない。

そんなことを改めて思う昨今。
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