「仕事できればいいと思ってるのか?!」 [フィクション]
「何で呼び出されたかわかってるな」
「わかりません」
「・・・」
「・・・チームメンバーからお前に対する不満が出ている。知っているか」
「ええ。"チームの和を乱す"というものでしょう?」
「そうだ。"仕事できることを鼻にかけて、自分たちを馬鹿にしている"と」
「そう言っているらしいですね」
「わかっているなら何故改めない?」
「何故?何故改める必要があると?」
「・・・おまえ、本気で思っているのか」
「そんなこと思ってはいませんよ」
「なら何故?」
「仕事できるのは最低限の義務だってだけですよ」
「何?」
「お客様から成果に対してお金をいただくお約束なのだから、成果を出すのが当然の義務でしょう。それをさておいて、仲間内の論理が最低ラインとか思うのは、思い上がりもはなはだしい」
「・・・」
「ああ、"仕事できないから馬鹿にしている"わけではないですよ。"仕事やらないことを正当化しているから馬鹿にしている"だけです」
「・・・」
「・・・お前、いつか身を滅ぼすぞ」
「ええそうでしょうね、お互いに。会社に居場所をなくすのが早いか、会社がつぶれるのが早いか。どちらにしろ、共倒れですよ」
「・・・」
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